「放っておく力」、こちらの本を読みました。
人間関係で悩んでいて、自分はどう対応するのがいいのか分からなかった時、こちらの本を見つけて読んでみました。
「放っておく」という単語だけ聞くと、ネガティブなイメージが思い浮かびませんか?
でも、場合によっては「放っておく」ことが相手のためになったり、また自分のためにもなったりするのです。
そんなことに気がつかせてくれた一冊です。
なお、本書の感想は「前編」と「後編」の2つに分けて投稿しようと思います。
今回は前編です。
本の内容
まずはRakutenブックスから本の内容を抜粋します。
いちいち気にしない。反応しない。関わらないーー
放っておく力で、仕事も人間関係もうまくいく。◎「しかたのないこと」に心を注がない
◎そっとしておく、という人間関係のコツ
◎「いい人」の仮面を外しましょう
◎お世話や親切は“しっぱなし”でいい
◎後悔は、すべて“妄想”です
◎情報の“暴飲暴食”をやめる
◎「平均」を調べるべからず
◎極力、楽観的に考えるヒント
◎ちょっとした失敗なんて“かすり傷”
◎「得意なこと」だけ頑張ればいい禅が教えてくれる、人生を“快適化”するヒント
Rakutenブックス
自分でコントロールできないことは放っておき、「今」に力を注ぐ。
いろんな情報へすぐにアクセスできたり、たくさんの人と繋がっているのが簡単になった現代社会において、「放っておく力」は、人生をより楽しく、健やかに生きるための本質的な考え方だと感じました。
著者情報
枡野俊明(マスノシュンミョウ)
Rakutenブックス
1953年、神奈川県生まれ。曹洞宗徳雄山建功寺住職、庭園デザイナー、多摩美術大学環境デザイン学科教授。玉川大学農学部卒業後、大本山總持寺で修行。禅の思想と日本の伝統文化に根ざした「禅の庭」の創作活動を行ない、国内外から高い評価を得る。〔中略〕また、2006年「ニューズウィーク」誌日本版にて「世界が尊敬する日本人100人」にも選出される(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
曹洞宗徳雄山建功寺住職をされているということで、禅の考え方と繋げながらお話ししてくださるので、納得感も深まりました。
引用と感想
そっとしておく
例えば悩みに沈んでいる人がいるとき、どう対応するか。二つに分かれるのではないかと思います。
一つは、何かしら言葉をかけて、元気付けること。
もう一つは、何もいわず、何もせず、そっとしておいてあげることです。
こういう場合の対応に正解はありません。ただ私は多くの場合、前者は「おせっかい」、後者は「気づかい」だと思います。
悩んでいるときはある程度、「一人で悩む時間」が必要です。
「言葉もかけずに、そっとしておくのがいいのか」それとも「言葉をかけて安心感を持ってもらうのがいいのか」を悩んでいたときに、こちらの文章を読みハッとしました。
相手が言葉や行動を求めている場合は、それを満たしてあげるのがいいかもしれない。でも、何も求めてきていないのに勝手に想像して、「こうしたらいいんじゃないか」と行動することは“おせっかい”ということに気がつきました。
優しい言葉をかけたり、相手を思って行動することは、自分は満たされるかもしれません。でも本当の“気づかい”というのは「放っておいてあげること」なんだと。
「去る者」を追わない
どんな形であれ、親しい人との親しい時間がなくなってしまうのはさびしいことです。去る者の背を追いかけていきたいくらいの未練が残るかもしれません。
しかし禅に、「去る者を追わず」という言葉があるように、別れのつらさ・さびしさを引きずることなく、淡々と見送るまでのことです。
〔中略〕
縁は人為的にコントロールできるものではありません。いうならば「自然の巡り合わせ」ですから、あれこれ深く考えず、「去る者は追わず、来るものは拒まず」でいいのです。
私はけっこう感情的な人間なので、やはり人との別れというのはとてもつらく、寂しく感じます。
でも、「人との出会いは“自然の巡り合わせ”」、だから縁があればきっとまた出会うことができる、途絶えてしまったら縁がなかっただけ、こう考えることができると自分の心がすこし軽くなる気がします。
執着せず、自然の巡り合わせに身を任せることが、より生きやすい方向に導いてくれるのでしょう。執着するのは自分も苦しいですからね・・きっと時間が解決してくれるのです。
これは、忘れないでいたい考え方です。
「人それぞれ」をよく理解する
顔も体型も能力も性格も、100人いたら100人、誰一人として同じ人はいません。価値観もそう。人によってさまざまに異なります。
その価値観にいい・悪いもなければ、優劣もない。深く尊重しあうべきものです。
〔中略〕
自分の価値観と相容れないものであったとしても、他人の価値観を尊重し、ちゃんと話を聞く耳を持つことが大切です。相手の価値観を受け入れたうえで、自分の価値観と照らし合わせながら“落としどころ”を見つけましょう。
例え家族や親しい人とでも、価値観が違うということは覚えておきたいところです。
だからといって我慢するのではなく、お互い理解しあって、“落としどころ”をつけることができれば、お互いにもっと生きやすくなりますよね。
価値観に正解はありません。相手の価値観を理解することも重要ですが、自分が大事にしている価値観はそのまま大事にしていいのです。
周りに流されるのではなく、また自分の価値観を押し付けるのではなく、「人それぞれ」を大切にして生きていきたいです。
おわりに
ということで『放っておく力』(前編)として書いてみました。
今回は
- そっとしておく
- 「去る者」を追わない
- 「人それぞれ」をよく理解する
の3つを引用し、それぞれの感想を述べてみました。
私自身、この本に救われました。
実践することは思っているより難しいかもしれませんが、心の片隅にいつも「放っておく」という選択肢をおいておきたいと思います。
さて、次回後編では「無駄に疲れない」ための考え方に主な焦点を当てて、引用と感想を書きたいと思います。
お読みいただき、ありがとうございました!
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